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『ポスト情報化時代』とは何か
20世紀の最後の四半期には分子生物学が華々しく登場し、生命の生誕の秘密を科学的に解明して見せた結果、世紀末の今日、クローンやDNH兵器といったものを現実に可能とする遺伝子工学テクノロジーが人類に新しい困難な問題を投げかけているのは、マスコミを通じて皆さんもご存知の通りですが、これがすでに遺伝子情報の操作という意味では、分子生物学的『情報テクノロジー』なのです。人類は、自らの発生の秘密を探ることの中から、我々の生活に大きな貢献をする可能性を秘めながら、使いようによっては人類を破滅に導く危険さへ持つ新しいテクノロジーの時代に突入したのです。当研究所では、水産物や農産物、すなわち私達が日常食べる食品というもっと我々の生活に身近な対象にかかわる問題を取り上げて研究してきておりますが、ここでも、遺伝子工学テクノロジーは『諸刃の剣』の役割を持っていますが、これは近未来に属する問題です。これと並んで20世紀の後半、特に最後の四半世紀に、現実に起こり、現在すでに大きな問題となっているのが化学薬剤の多用による地球環境の汚染と破壊です。
アメリカ農業が落ち込んだ陥穽とは?
アメリカで農産物の栽培に害虫駆除の目的で使用されてきたこの薬剤は、農産物そのものを汚染することは皆無で、従って人畜無害だといわれてきたのですが、実は、大気中に拡散した臭化メチルガスは急速にオゾン層を破壊という恐るべき公害の主要原因となってきた事実が判明したのでした。そして、これが引き金となって、アメリカ全土に大規模な市民による反対運動が澎湃として起こった結果、遂に米国政府は2001年1月1日を期して国内での臭化メチル製造および使用を禁止する措置に踏み切りましたが、実利を得ている全国農家や化学産業界の動きには複雑なものがあります。
他方、栽培植物の害虫や、特に植物や魚類に感染する細菌類やウイルス等は、次第に駆除目的に使用される化学薬剤への抵抗力を持つようになり、人間は更に強力な薬剤を駆除や制御目的に開発私用するという悪循環が生まれており、この不幸な競争は、どう見ても、自己防御と増殖に連日24時間を費やす細菌類やウイルスの側に有利とならざるを得ません。事実、当研究所の開発した情報テクノロジーは、このような悪循環を根本的に断ち、化学薬剤の果たすべき役割を、全く無害な情報の添加・注入で果たすことをその目的としています。
当研究所が現実に手がけてきて、すでに実用化の段階に入った情報テクノロジーには、養殖エビを襲う耐性菌や新種のウイルスへの対策や、ジャガイモ栽培農家を悲痛な運命に追い込んでいるソーカ病菌への対策で、すでに劇的な効果を示す顕著な事例が数多く出ています。いずれの場合も、情報テクノロジーは、在来使用されてきた化学薬剤が全く不必要となり、しかも、作物や車エビそのものの増産と品質向上に結果することが実用規模の試験で繰り返し証明されているのです。
そしてこれを象徴的に示すのが、アメリカで過去十数年来国をあげての大問題となり、今や米国の国政と産業政策のあり方をめぐって世論を二分するまでに至っている農薬として大規模に使用されてきた臭化メチル問題なのです。害虫駆除のために、アメリカではカリフォルニア州のいちご、テネシー州のたばこ、フロリダ州のトマトといった主要品種を含む百以上の農産物の栽培にこの有毒ガスが土壌の駆虫に使用されてきています。農家にとって希有の福音と言われたこの化学薬剤は、カリフォルニアのいちごの場合を例にとると、1エーカ当たりの収穫が1−5トンであったものが、臭化メチルによって火星の表土のように無菌状態にされた後には何と20−25トンという驚異的な収穫増に結果したのでした。
注:上記事実の紹介には 1996 Smithsonian Magazine の記事を参照させて頂きました。いちごの写真は同記事に掲載されたものです。
当研究所の情報処理水の果たす画期的役割
アメリカより集約度の高い日本の農業の場合は、化学薬剤の使用はある意味ではアメリカよりも多く、多くの場合人体への薬害が問題となっている場合が多いのが特徴で、薬剤を使用しない有機栽培農産物が近年特に一般消費者の注目を集めています。いわゆる『薬漬け』となった野菜や青果は、単に日本国民の健康に有害であるだけではなく、農業用水を経由してそれは河川を汚染し、更には海に注いで海洋汚染にまでつながってゆき、それが魚類の体内に濃縮蓄積されて我々の食卓にもどってきているのです。