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2010年を東アジアの広域歴史の過去と現在の
諸問題を未来志向で考え直す新しい民間協力の元年にしよう
岡本 豊
岡本国際問題研究所
2010年1月1日
北米での生活が長かった私は、ケネディー 、ジョンソ ンから、レーガ ン、ブッシュという二大政党政治の交代劇を米国国務省勤務という「砂被り」の席から眺める機会を持ってきましたが、今回のアメリカ発の世界経済の危機は、
中国やインドの台頭という劇的な新事態を前に、1929年の世界恐慌後にルーズベルト大統領が切り開いたニューディール政策の時代に比肩するような変革の時代、2010年の日本にとっては
1868の明治維新以来の歴史的転機が到来しています。
このような巨大な歴史的転機を惹起したのは、国境を越えて限りなく進む「世界経済のグローバル化」の過程で主として米国の金融資本主義(ウオール街)が作り出した絵空事の国際金融商品が米国で危険な住宅建設ブームを引き起こし、それが国際投機熱の世界中への拡散を引き起こし、その結果生まれたグローバルな規模での経済破綻でした。そして、2009年末の今日では、国民国家がそれぞれの経済的安定政策を進め、同時に胎動が始まっている新らしい国際秩序の下での陣取り合戦、ある意味では新しいグローバルな規模での帝国主義時代の開幕に備える動きを始めているのが日を追って明白となりつつあります。
この過程ではしかし、重要な前向きの変化も生まれています。それは、アメリカと日本で新しい平和的世界秩序を目指す民主党政権がほとんど同時に誕生したと
いう事実で、これも大いに注目すべき変化の傾向だと言えます。過去のブッシュ政権の一国主義政策にイエローカードを突きつけ、オバマ民主党政権を選択したアメリカ
国民は、アメリカ民主主義の復元力を確実に世界に示して見せました。幾多の問題や欠点を抱えるアメリカ社会ですが、私自身のアメリカでの家庭生活で、長男の高校時代に存在していた酷い人種差別の慣習が十数年後の三男デイビッドの時代には春の雪のように溶けて消えてしまったという事実を個人体験で知っていますし、そのような変化と自己変革のうねりの延長線上にこそ、今回の大統領選挙があったのだという感慨をもっております。
その結果、2010年以後のアメリカが大きく方向転換する可能性が現実味を帯びてきています。そして日本でも、鳩山民主党時代の最初の100日間に、すでに明治維新以来の国家官僚主導の政治のあり方を根本的に変革する可能性のある布石が進んでおり、その結果今後4年間に日米関係そのものが大きく変わる可能性さへ見えてきています。鳩山政権の唱える「友愛社会」とは一体どのような社会なのかというビジョンはこの時点ではまだ明示されてはおりませんが、政権の唱え
る「官僚主導政治の廃絶」は、日本の戦後民主主義の成熟への画期的な新らしい前進の一歩であり、日本独自のアジア的民主主義制度の構築は今後数年間にわたって日本に対して大きく期待される課題となるのは必至です。
日本が今後独自のアジア的民主主義のコンセプトとビジョンを提示できれば、それは、アフガニスタンやイラクの問題に対する実効性のあるアジア諸国からの支援政策のあり方を示唆するに違いありません。そしてそれは、イラク戦争からアフガン戦争へという、かっての冷戦時代の覇権国のソ連から一国主義のアメリカによって引き継がれた歴史的呪縛から世界を戦争の惨禍から開放する役割を果たす可能性さへ含んでいます。オバマ政権の唱える「グリーンニューディール」はまさにこの転換期を象徴する政策提言ではないでしょうか。近日中に、このHPで新時代の日本のビジョンを考えるブログを開設する予定ですので、多くの皆さ
んにご参加をおねがいします。
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